高鐡台南駅からローカル線に乗り換えて中心部にある台南駅まで行きます。
日本統治時代のレトロな建物です。
台南は日本の京都のような街らしく、歴史的な街並みが多く残っています。台北は東京、今回は行っていませんが高雄が大阪、台中が名古屋のような雰囲気だそうです。次回は台中にも行ってみたいです。
到着すると、台南の特派員が素甘そっくりなお餅を買っておいてくれました。
涼糕(リャンガイ)です。
水仙宮の市場で1パック39元だったそうです。
水仙宮市場
台南市中西区神農街1号
涼糕は、日本のわらび餅とゼリーの中間のようなもののようです。調べていると、一口に涼糕と言っても柔らかさや味は様々なよう。
見た目はまさに一口すあまです。
食感ももちもちですあまのように甘いのですが、駄菓子のラムネ味のようなさわやかな風味が!
予想外だったのでびっくりしましたが、とても美味しいです。最近日本でも流行っているラムネわらび餅に近いかもしれません。
わたしも、水仙宮市場にお餅を探しに行きました。
台湾でお餅を探す時に気をつけなくてはならないのは、台湾の「餅」は焼いた粉物の事らしく、日本で言うところの餅は年糕(ニエンガオ)というそうです。
餅の字につられてはいけません!
市場の中で紅亀糕(ホングイガオ)というお餅を見つけました。亀の形をした紅いお餅で、旧正月のお供え物として売られていました。日本と同様に亀には長寿の象徴で、縁起が良いそうです。
小豆餡のものと緑豆餡のものがあり、それぞれ1個15元です。
近くにあるコーヒースタンドで朝ごはんとしていただきます。
こちらが紅亀糕です。
すあまに比べてとても鮮やかな赤色です。薄くて柔らかいお餅に餡が包まれています。餡入りですあまとは違いますが、甘さ控えめで美味しいお餅でした。
つるのこタイプのすあまと並べてみたいです。
こちらも甘いお餅かな?と思って買ったのですが…
肉と野菜とピーナツの粉と砂糖を包んだお餅でした!
金得春捲(キントクチョンジュエ)という台南名物の春巻の具を、お餅で包んだもののようです。
台南はおかずでも甘い味付けが多く、特にピーナツの粉と砂糖をたくさん入れたりかけたりしたものによく遭遇しました。砂糖はしゃりしゃり食感を感じるほど大量に入っています。びっくりしましたが、台南らしいお餅を食べることができました。
お餅でおなかいっぱいになったところで、タクシーに乗って安平へと行きました。
安平は、特に古い街並みが多く残っていて、有名な樹屋もあります。日本語ではツリーハウスと書いてありましたが、樹の上に家があるのではなく、成長した樹に飲み込まれてしまった家です。
つるが成長して根を張って太くなって、というのを繰り返しているようでした。
安平を歩いていると、何十年後かには樹屋になってしまうのではないかと思う建物がいくつかありました。
お昼ご飯は安平で牛肉湯を食べました。
あの王貞治さんのお墨付きのお店だそうです!
生の牛肉に熱々のスープを注いだ台南の名物で、生姜の千切りと豆味噌を合わせていただきます。
ここ以外でも、台南では生姜や豆味噌が用意してあって、好きな量をとることのできるお店が多かったです。
ご飯をそぼろのせにグレードアップしても100元でした。
さすが王さんのお墨付きのお店、安いのにとても美味しかったです!
安平開台天后宮です。
台南では1区画に1つあるのではないかと思うほどにたくさんのお寺や廟のような建物がありました。
獅子や亀がリボンをつけていてかわいいです。
波乗りみたいで楽しそう。
台南では飼い犬も野良犬も繋がれていなくて自由でした。
トイプードルも道でゴロゴロしています。
中心部に戻ってきて、荘子土豆仁湯という甘味屋さんに行きました。若者で賑わうエリアの一角にあって、お店にもたくさんのお客さんがいました。
荘子土豆仁湯
台南市民生路二段86号
営業時間 13:00~24:00
定休日 月曜日
招牌傳統麻吉 1皿(2個)30元です。
トッピングはごまとピーナツから選べるようなのですが、1つずつにしてもらいました。
シロップのお鍋に入ったお餅をすくって、トッピングをしたものです。お餅自体には甘さはなく、シロップで味付けされているようです。あたたかくて、やわらかーくて、もちもちで、とても美味しいです。お店はおしゃれな雰囲気でしたが、素朴な味でした。
木曜日の夜には花園夜市に行きました。
台南では毎日場所を変えて夜市が開催されているそうです。
花園夜市
海安路三段と和緯路三段の交差点
開催日 木、土、日
時間 18:00~24:00
甘いお餅ではないですが、豬血糕。1串30元です。
豚の血を混ぜて蒸しあげたお餅で、台湾の屋台でよく見かける料理です。
少しつぶつぶ感の残る黒っぽいお餅をタレに浸して、定番のピーナツの粉をたっぷりまぶしてあります。緑のものはパクチーのようでした。
恐る恐る食べてみると、レバーのようなクセはなく、お餅の食感とピーナツの味でした。
台北で食べた火鍋の具にも、鴨の血を固めたものが入っていて、台湾では動物の血はポピュラーな食材のようです。
翌朝はホテルの近くで気になっていたお菓子屋さんに行きました。富川麻糬さんです。
小さいサイズの大福のようなお餅と、どら焼きやスイートポテト等、日本でも馴染みのあるお菓子が並んでいます。
富川麻糬
台南市中西区國華街三段191号
営業時間 11:00〜20:00
麻糬の白ときな粉を買いました。1個10元です。
お散歩しながら、途中のお寺の前のベンチでいただきました。
これは、まさに大福です!
とても柔らかくて、日本にあっても買いに行きたくなるような美味しい大福です。
麻糬は台湾語で「モワチー」と読むそうで、日本語の「餅」と音がそっくりです。日本の餅菓子との関わりを感じずにはいられません。
また犬が寝ています。
古い街並みだけではなく、公園、アーティスト村やギャラリー、原宿のような若者の集まるエリア等が徒歩圏内に点在していて、散歩が楽しいです。
台南の昔の家には、壁や門の上に剣をくわえた獅子が飾られて居ます。魔除けの意味があって、劍獅というそうです。
他にも家の前に獅子の置物が飾られていたり、月桃の葉で香りづけしたジーマミー豆腐のような花生豆腐という料理があったり、沖縄と似ている部分が多いです。
目玉のおやじもいます。
台南もバイクが多かったのですが、キティちゃん、リラックマ、ポケモン、ハム太郎といった日本のキャラクターのヘルメットをした人が多かったです。
通りかかったお菓子屋さんでも紅亀糕を見かけました。
台南最後の朝ごはんは、碗粿(ワンクイ)を食べに行きました。
水仙宮の市場の外れにあって、朝からお客さんで賑わう人気店です。
富盛號碗粿
台南市中西区西門路二段333巷8号
営業時間 7:00~17:30
定休日 木曜日
碗粿 1杯30元。
米をすりつぶした粉を碗に入れて蒸しあげ、とろみのあるあんをかけた台南料理です。台南のもちもち料理として気になっていました。
朝ごはんやおやつといった軽い食事として親しまれています。
お店の方が食べ方を説明してくれたのですが、十字に切って四等分して、お碗にフォークを沿わせてきれいにはがして食べるそうです。男性は四等分、女性は八等分して食べるのが正式です。
これは台南で古くから受け継がれている食べ方だそうです。湯圓のように、丸さを大事にしているのでしょうか?
素朴な食べ物に作法があるのって良いなあと思います。
もちもちとぷるんぷるんの中間の食感です。
甘辛いたれが日本人好みの味だと思います。
大名古屋すあまビルヂングおすすめのもちもち料理です。
チリソースやわさびが用意されています。
わさび、すごく色鮮やかでさらさら!
台南ではたくさんの餅に出会うことができました。
これから、また高鐡で台北に戻って、台湾のすあまの本命である「甜年糕」を探しに行きます。