2018年10月  マレーシア・シンガポール ニョニャクエ研修

マレーシアに「ニョニャクエ」なる餅菓子があるという噂を聞きつけ、現地で研修を行いました。

ニョニャは15世紀にマレーシアに渡って来た中国系移民の子孫"プラナカン"の女性、クエはお菓子、という意味だそうです。

クアラルンプールのデパートSuria KLCCにあるNyonya Colorsに行きました。

カラフルなお餅が並ぶショーケースが楽しい!青柳の一口ういろうのようです。

 

Nyonya Colors Suria KLCC

Jalan Ampang, Kuala Lumpur City Centre, 55000 Kuala Lumpur, Wilayah Persekutuan Kuala Lumpur

営業時間 10:00〜22:00

http://www.nyonyacolors.com

 

 

迷いに迷って7個のニョニャクエを購入しました。

もともとお祝い事やおもてなしのためのお菓子だったので、こんなに華やかなのだそうです。

 

右にあるおにぎりのような三角はニョニャ料理のナシルマッです。ココナッツミルクで炊いたお米とお肉やたまご等のおかずが一緒に包まれています。

Nyonya Colorsはニョニャクエだけではなくニョニャ料理全般のお店なので食事もできます。

まずはこの真ん中の薄いピンク色のKacang Merah。1個1.20リンギットです。

「赤い豆」という意味で、名前の通り小豆が入っています。ベースはココナッツ味のお餅で、ぷるぷるもちもち食感です。

次は黄色と茶色の二層になっているSago Ubi。1個1.20リンギットです。

キャッサバのお餅だそうです。下の黄色い部分は固めで甘さ控えめです。いも餅に近いです。上の茶色い部分はつぶつぶのゼリーをぎゅっと固めたような感じで、もしかしたらタピオカかもしれません。黒糖のようなこくのある甘さです。

それぞれの層の食感がおもしろいお餅です。

Steamed Tapioka Banana 1個1.20リンギットです。

上下の黄色いキャッサバのお餅に紫色のバナナペーストがサンドしてあります。バナナ風味ではなくちゃんとフレッシュバナナを使っていておいしいです。

Seri Muka 1個1.35リンギットです。

「美しい顔」を意味する名前の通り、緑色の層と白×紫のマーブルの層に分かれていてとてもきれいです。マーブルの層は甘さのないもち米です。紫色はブルーピーフラワーという花の色で着色されているそうです。緑色の層はやわらかいクリームです。コクがあるクリームで、ココナッツミルクとパンダンリーフの香りがします。

甘くないもち米とクリームがすごく合う!

Pandan Ku 1個1.00リンギットです。

台南で出会った紅亀糕にそっくりで亀の甲羅のようなお餅に緑豆あんが入っています。パンダンリーフの緑色は東南アジアらしいです。しっかりしたつやつやのお餅で、中のあんも甘さ控えめです。下にバナナの葉がくっついているのですが、一緒に蒸しているようでお餅にも少し香りがついていました。

シンプルな黄色一色のJagung。1個1.20リンギットです。

とうもろこしのお餅で、食べた瞬間コーンを感じます。ココナッツとコーンは相性抜群です。なめらかでキャッサバのお餅よりもやわらかいぷるもち系食感です。

とうもろこし餅に出会ったのは予想外でしたが、大名古屋すあまビルヂングとしてはかなりおすすめのお餅です!

Bingka Ubi 1個1.20リンギットです。

タピオカ粉を使ったもちもちのココナッツケーキです。中はお餅のようで、表面はこんがり香ばしくて、お餅と焼き菓子の中間です。

どれも思った以上にやさしい甘さでした。繊細で目でも楽しませてくれるニョニャクエは、使っている素材は違いますが、なんだか和菓子のようです。

かわいいし種類もたくさんあるし選べない…と思ってしまいますが、いくつか食べ比べできるような小さめサイズもうれしいです。屋台では巨大なものも見かけましたが、このお店以外でもマレーシアのお餅は小さめサイズが多い印象でした。

ニョニャクエではないのですが、ブキッ・ビンタン駅近くの通りでお餅のようなものを蒸している屋台に遭遇しました。

パンダンリーフで香りづけした米粉で、ココナッツファインとグラメラと呼ばれる椰子砂糖を包んで蒸し上げる、マレーシアの伝統的なお菓子だそうです。

3個入って5リンギットでした。

蒸したてで熱々です。強く持ったらホロホロと崩れてしまいそうで、かるかんのようなふんわり食感です。お餅というよりもおまんじゅうですが、とてもおいしかったです。

こちらもお餅ではないですが、ランカウイ島のホテルの朝食のココナッツパンケーキももっちもちでした。

マレーシアにはもちもちが生活に深く根付いているのだと感じました。大名古屋すあまビルヂングも見習いたいと思います。

 

マレーシアから移動してシンガポールでもニョニャクエを食べました。

プラナカンタイルギャラリーに併設されているChong Wen Ge Cafeで、パンダンリーフの緑のもの、黄色いドリアンのもの、ブルーピーフラワーで色付けされた粒々のお餅としゃりしゃりのココナツの二層のもの、の三種類を頼みました。

この二層のものがおはぎのようでとても美味しかったです!

恐る恐る口に入れたドリアンもこれなら美味しく食べられました。

 

Chong Wen Ge Cafe(崇文阁)

168, Telok Ayer Street, Singapore 068619

 

シンガポールのデパートではカットケーキのようなニョニャクエも見かけました。

ルーツは同じでも、それぞれ違った発展をしているのかもしれません。

また、改めて集中してシンガポール研修に行きたいです。